第5回
コロナ禍での『患者満足度調査』
お客様から「コロナだから患者満足度調査、今年は見送る」という声が多く出てきています。
実際、満足度調査どころではないという気持ちはよくわかりますが、当社もつらいと同時にやはりあまり「重要視されていないなあ」とさみしい気持ちです。
こんな時にわざわざ来院していただける患者さんが、「何を考えて、いま病院に望まれている」ことをお聞きする最大のチャンスだと私は思います。
変化の潮時こそが最大の機会なのです。
通常変化はその時はわからずに過ぎ去ってから気づきます。
しかし、いま変化が面前を大きな渦が目に見える形で通過しているのです。
今、お客様から「非対面の患者満足度調査」という宿題を頂き検討しています。
昨年まで紙と鉛筆による調査票から、スマホもしくはタブレットでのご回答ができないだろうかということです。
与件は今前と同じ内容で且つ質問の数も同じというものです。
この宿題はこのシリーズを書きながら考えていきます。
『あらたなMOTサイクル(Customer journey)を作る。』
まず、患者さんの導線を考えてみましょう。
コロナ禍で患者の導線変わっていませんか?
従来のままの質問項目の見直しから始めましょう。
中には、毎年実施をしているので昨年度と比較しなければといけないという考え方もあります。しかし、今は大変化の時です。
たとえ感染拡大が止まったとしても、元には戻らないと考えるべきです。
例えばソーシャルディスタンスを考慮した待合環境を作るために従来の業務にどのように変化があったのか?
たとえ、コロナ感染拡大が防止できたとしても、ギューギュー詰めの待合に戻った時に患者はどのように感じるでしょうか?
今までは当たり前だと思っていたギューギュー詰めの待合が実はあたりまでなかったと感じるのではないでしょうか?
導線も変化しています。
手指消毒から検温という工程が増加されます。
マスクの着用という新しいお願いもあります。
次に気を付けることは、業務フローや規則の変化です。
例えば、病棟で面会の制限に伴う業務フローの変化はありませんか?
病棟に上がることができない家族への説明や、入院患者への家族からの生活用品の受け渡しなど、ちょっと考えただけでもいろいろあります。
このことは満足度調査の質問項目を考えるだけでなく業務の見直しをする整理につながります。
忙しい時と思いますが見方を変えれば、業務改善にこんな良いチャンスはないのではないでしょうか?
「ピンチはチャンス!」こう考えてお互い頑張りましょう。