コラム

第12回
この章の最後に

初期クレーム対応は今回が最終回です。いかがでしたでしょうか?少しでもお役に立てればと思い、まとめてました。初期クレーム対応と言っても組織をあげて取り組む問題であること理解していただいたでしょうか?
クレーム対応スキルの向上は、患者満足度を上げるというよりも、職員の仕事がスムーズにいくためのものです。
クレーム対応は、従来経験で何とか乗り越えてきたのですが、今後同じような経験が役に立たないことも発生してきます。体系的なトレーニングと体制つくりこそが重要であり、患者と職員が笑顔になる病院の実現の第一歩になると信じています。

 

さて、最後にお願いがあります。
初期クレーム対応は、言われた人は、心を決めて「私が院長代理だ」という気持ちで接してください。但し、待合ロビーや受付周りで、患者に大声で怒鳴られている職員を見かけたら、どんなに忙しいときでも(患者の生命に関す場合は別です)その人のそばに駆け寄ってあげてください。事情が分からなくても、ただ駆け寄って一緒に訊く、それだけで十分です。できれば、3から4名そばについてください。その間にしかるべき人を呼んでください。同僚を守るためにもそして自分たちを守るためにもぜひお願いします。
お互いが気遣う組織になってほしいと思います。
長い間ありがとうございました。

1月から新シリーズ「クレーム対応を科学する」が始まります。ご期待ください。